福音と神道(3)
- 2020/09/30
- 15:56
神道における霊魂観
田中治郎著の「面白いほどよくわかる日本の神様」には、古代から受け継がれている日本人の霊魂観について、このように書かれています。
「古代より私たちの祖先は、人が死ぬとその霊は個性を持った死霊となり、生きている者に禍をもたらすと考えられて来ました。この霊魂は荒御霊(あらみたま)と言われます。しかし供養を受けてある一定期間が過ぎれば個性がとれ、浄化されて和御霊(にぎみたま)となって子孫を守る存在となると考えられています。これは祖霊(それい)と呼ばれます。
民俗学者の柳田国男によると、祖霊は里近くの山にとどまり、子孫の暮らしを見守っているという観念があったと言っています。」
人が死んだ後の霊の状態について、モルモン書のアルマ書40章にはこのように書かれています。
「すべての人の霊は、この死すべき体を離れるやいなや、まことに、善い霊であろうと悪い霊であろうと、彼らに命を与えられた神のみもとへ連れ戻される。そして、義人の霊はパラダイスと呼ばれる幸福な状態、すなわち安息の状態に迎え入れられ、彼らはそこであらゆる災難と、あらゆる不安と憂いを離れて休む。さて、そのときの悪人の霊の状態はといえば、見よ、彼らは少しも主の御霊を受けずに、見よ、善い行いよりも悪い行いを好んだので、悪魔の霊が彼らの内に入り込んで、彼らの体を支配していた。」
回復されたイエス・キリストの福音では、「福音の原則」第41章にこのように説明されています。
「霊は地上における生活の清さと主の御心への従順の度合いに従って区別されます。しかし、霊は福音の原則を学び、それに従って生活することによって進歩することができます。また、パラダイスにいる霊は、獄にいる霊を教えることができます。」
末日聖徒イエス・キリスト教会では、初期の時代から、死者のために神殿の儀式が執行されてきました。教会員は、亡くなった先祖のために記録を集め、神殿において身代わりの儀式を行います。この世で福音を聞く機会がなく霊界で福音を受け入れた霊は、子孫の身代わりの儀式を通して永遠の救いの道を進むことができるのです。
神道で「供養を受けて一定期間が過ぎると浄化される」ことと、福音で「霊界で福音を受け入れて地上の儀式を受け入れると救われる」ことも、相通ずるものがある観念だと言えないでしょうか。私たち教会員は、先祖のために家族歴史を探求し神殿で儀式を行うために働く時、亡くなった先祖、死者がその業を助けてくれるということもよく耳にすることです。神殿の中で死者のために身代わりの儀式を行う時に、その死者の霊がその場にいると感じたという話もたびたび聞きます。
回復された福音は、生涯神に忠実であり、必要な儀式を受けた者は、来世においてやがて昇栄して、永遠に神と共に住むことができると教えています。神へと続く道、神道です。
3つの世界観
古事記、日本書紀(記紀)には、神、人、霊魂の住む場所として、高天原(たかあまはら)、豊芦原中津国(とよあしはらのなかつくに)、黄泉の国(よみのくに)が出てきます。高天原は神々が住む世界、とよあしはらの中つ国は人が住む世界、よみの国は、死者の世界です。
高天原・・・天
豊芦原の中つ国・・・地上
黄泉の国・・・霊界
異なった霊格の住む場所として3つの場所があることも福音と共通していることです。
参照: 「面白いほどよくわかる日本の神様」山折哲雄、田中治郎著
福音の原則第40章「神殿活動と家族歴史」、第41章「死後の世界」
田中治郎著の「面白いほどよくわかる日本の神様」には、古代から受け継がれている日本人の霊魂観について、このように書かれています。
「古代より私たちの祖先は、人が死ぬとその霊は個性を持った死霊となり、生きている者に禍をもたらすと考えられて来ました。この霊魂は荒御霊(あらみたま)と言われます。しかし供養を受けてある一定期間が過ぎれば個性がとれ、浄化されて和御霊(にぎみたま)となって子孫を守る存在となると考えられています。これは祖霊(それい)と呼ばれます。
民俗学者の柳田国男によると、祖霊は里近くの山にとどまり、子孫の暮らしを見守っているという観念があったと言っています。」
人が死んだ後の霊の状態について、モルモン書のアルマ書40章にはこのように書かれています。
「すべての人の霊は、この死すべき体を離れるやいなや、まことに、善い霊であろうと悪い霊であろうと、彼らに命を与えられた神のみもとへ連れ戻される。そして、義人の霊はパラダイスと呼ばれる幸福な状態、すなわち安息の状態に迎え入れられ、彼らはそこであらゆる災難と、あらゆる不安と憂いを離れて休む。さて、そのときの悪人の霊の状態はといえば、見よ、彼らは少しも主の御霊を受けずに、見よ、善い行いよりも悪い行いを好んだので、悪魔の霊が彼らの内に入り込んで、彼らの体を支配していた。」
回復されたイエス・キリストの福音では、「福音の原則」第41章にこのように説明されています。
「霊は地上における生活の清さと主の御心への従順の度合いに従って区別されます。しかし、霊は福音の原則を学び、それに従って生活することによって進歩することができます。また、パラダイスにいる霊は、獄にいる霊を教えることができます。」
末日聖徒イエス・キリスト教会では、初期の時代から、死者のために神殿の儀式が執行されてきました。教会員は、亡くなった先祖のために記録を集め、神殿において身代わりの儀式を行います。この世で福音を聞く機会がなく霊界で福音を受け入れた霊は、子孫の身代わりの儀式を通して永遠の救いの道を進むことができるのです。
神道で「供養を受けて一定期間が過ぎると浄化される」ことと、福音で「霊界で福音を受け入れて地上の儀式を受け入れると救われる」ことも、相通ずるものがある観念だと言えないでしょうか。私たち教会員は、先祖のために家族歴史を探求し神殿で儀式を行うために働く時、亡くなった先祖、死者がその業を助けてくれるということもよく耳にすることです。神殿の中で死者のために身代わりの儀式を行う時に、その死者の霊がその場にいると感じたという話もたびたび聞きます。
回復された福音は、生涯神に忠実であり、必要な儀式を受けた者は、来世においてやがて昇栄して、永遠に神と共に住むことができると教えています。神へと続く道、神道です。
3つの世界観
古事記、日本書紀(記紀)には、神、人、霊魂の住む場所として、高天原(たかあまはら)、豊芦原中津国(とよあしはらのなかつくに)、黄泉の国(よみのくに)が出てきます。高天原は神々が住む世界、とよあしはらの中つ国は人が住む世界、よみの国は、死者の世界です。
高天原・・・天
豊芦原の中つ国・・・地上
黄泉の国・・・霊界
異なった霊格の住む場所として3つの場所があることも福音と共通していることです。
参照: 「面白いほどよくわかる日本の神様」山折哲雄、田中治郎著
福音の原則第40章「神殿活動と家族歴史」、第41章「死後の世界」